うちのシナプスだって、本気出せば手をつなげる。

ごはんとお酒以外も上手に思い出せるよ!ということを証明する実験。尚、嫌いな作品をdisるほどのカロリーは残ってません。

『人間交差点 2017』に関する記憶

今回は、映画の話はひと休みします。わーお

週末に行ってきた音楽フェスがあまりにもあまりにも、よくってね...
終わってからもう、数日経つのに。
よかったなーたのしかったなー
って何度も何度も思い出しては、しあわせを噛み締めているので。
せっかくなので、今のうちに残しておこうかと。

行ってきたのは、このフェスです。じゃん

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尚、個人的にはこのお話は、以下の気分のあなたにおすすめと考えられます。

①HIP HOPにはやや興味があるけれど、クラブとか行くのはまだちょっとこわい→Yes
②もう30代だけど、40代だけど、あるいはそれ以上だけど。本音を言うと、まだモテたい→Yes
③何を隠そう、『人間交差点2017』の関係者である→Yes

その心は...

Bitter,Sweet&Beautiful

Bitter,Sweet&Beautiful


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HIP HOPとか日本語ラップの話、ここでもちょいちょいしてるけれども。
何を隠そう、わたしね...

ちゃんと聴くようになったの、去年からです。

まだまだ、ヘッズ*1見習いだねー
以下、年季の入ったリスナーには叱られる感想かもしれない。
何卒、お手やわらかに。


人間交差点について

まずは、このお話から。
漫画のタイトルとか、ケツメイシの曲のタイトルとか。
調べると、いろいろあるみたいなんだけど。
ここで言う『人間交差点』とは、RHYMESTERのこの曲に由来しています。


RHYMESTER - 人間交差点

本当はね。
毎日、いろんな人とすれ違って。
毎日、ちいさな奇跡がいくつも起きているんだけれども。

普段、生きてて。
そういうことってあまり意識しないでしょう?

 
そんな奇跡を、ちゃんと拾って。
人生の素晴らしい1日を、共有しようぜ!

想像するにおそらく、そういった主旨*2で。
RHYMESTERが毎年5月に開催している音楽フェスです。

HIP HOPってね。
すーぐ、コラボしたがる世界なのね。
でもまあ、普通はHIP HOP畑同士の繋がりであったり。
比較的HIP HOPと近いジャンルの人たちであったりすることが多いんだけど。

そこはもう、RHYMESTER様ですよ。
HIP HOPに限らず、老若男女問わず。
いろいろなバンド、いろいろなアーティストとコラボしまくっているのでね...

その人脈をフル活用しての、このイベント。
もうすでに十分歴史があるように感じていたけれど。
まだ今年で、3年目なんだって。

尚、今年の出演アーティストはこんな感じでした。↓

www.nkfes.com

すべてを含んだ詳細な感想については、ね。
誰かがどこかにまとめてくださっていると思うので、お任せするとして。

わたしは、いつものように。
自分が引っ掛かったことだけを、勢いに任せてばばばばば!っと。*3
うん、実に通常運転。


マボロシについて

マボロシはねえ

2004年結成。
ラッパー坂間大介(ライムスター・Mummy-D)とギターリスト竹内朋康からなる、ラップ+ギターユニット。
ジャンルを飛び越える革新的な音楽をクリエイトし、一躍音楽界の人気ユニットとなるも、2009年の3rdアルバム『マボロシのシ』と同ツアーを最後に活動を休止していた。
人間交差点 2017』で一夜限りの感動復活。
 
坂間大介:http://www.rhymester.jp/
竹内朋康http://ameblo.jp/tomoyastone/
 
(※RHYMESTER presents 野外音楽フェスティバル 人間交差点 2017 | ARTISTより抜粋引用)

こんな感じ。
今回、一日限りの復活ですって。
このために。

音的には、サイケデリック・ロックな感じ。
ジミヘンとか好きな人はすごく好きそう。

男子!って感じがした。

そして、2回しか練習してなかったらしいけど。
8年のギャップはあまり感じなかった。
昨日までやってたかのような、しっくり感。

そうそう、「男子」で思い出した。
この日のライムスのお三方の衣装は、なぜかね。
山ほどワッペンのついた、ブリーチGジャン&ジーンズ
だったんだけれども。
いくら世の中、80'sリバイバルの波が来てる来てる言うてもね...

あんなん、あのお三方じゃなきゃかっこよく着こなせないわー

と思っていたら。
マボロシ中のMum...じゃなくて坂間大介氏はね。

迷彩柄のロングコートに、赤のタータンチェックのパンツ。
伸びかけの髪の毛を、バンダナでまとめて。
片側のレングスだけ垂らしてた。

...で、これまたライムスとは、全然違う。
男っぽい音でしょう。
男っぽいラップでしょう。

まじあぶなかった。


SANABAGUN.について

SANABAGUN.(さなばがん)はねえ

「レぺゼンゆとり教育、平成生まれの生HIPHOPチーム」
路上でのパフォーマンスからキャリアをスタート。
楽器隊とボーカル&MCからなる8人編成で、ジャズをベースとした高い演奏力とアグレッシブなパフォーマンスで渋谷・新宿のストリートを席巻し2015年にメジャーデビュー。
これまでに2枚のアルバムをリリース。フェスをはじめ全国各地のライブ会場を熱狂させる。
新世代のファッションアイコンとしても注目が高く、また個々のメンバーのソロや別ユニットでの活動も話題を呼ぶ2010年代最注目グループ。
http://sanabagun.jp/
 
(※RHYMESTER presents 野外音楽フェスティバル 人間交差点 2017 | ARTISTより抜粋引用)

うーん、そうだなあ。。。
「女の子にもおすすめのお洒落HIP HOP」
ってまとめがあったとしたら。
今なら絶対入り込んでくる感じの音です。

踊れるJAZZに、ラップを乗せてあるので。
一見、なんだかとってもお洒落さんなんですけれども。

「米ちょっとやわくね?水は少なめがいいんじゃね?」
とか。
「休みなんだから何もしないで、ふとんに帰ろうぜ」
とか。

歌ってる内容は実はわりと、しょーもないことばかりです。
だが、それがいい

音源はよく聴いてたけども。
ライヴで観るのは、わたしは初めてでね。
今回も、来る前にあんまり画像とか動画とかチェックしてなくて。

若いしなー。
レペゼン*4渋谷だしなー。
さぞかし、お洒落さんなんでしょう?

っていうふわっとした印象で出かけてみたんだけど。
なんの、なんの。

みんな、怪しい。
8人が、8人とも。
全員もれなく、怪しい。

より、好きになっちゃうよねこんなん

特に、Vo.の高岩遼氏*5がめちゃめちゃ濃くって。
しかも、濃いのは見た目だけでなくてね...

ステージで飛び蹴りするわ、拍手が起こるとドヤ顔するわ。
マリオネットダンスは始めるわ、ムーンウォークはするわ...

いちいち、目が離せない感ありました。
好きになっちゃうよねこんなん

どこ探しても、セットリストが出て来ないので。
わたしの耳の頼りない記憶によるとたぶん、演ってたのはこの辺りかと。↓
順不同です。もし違ってたら、ごめんねごめんね...


[MV] SANABAGUN - M・S

SANABAGUN. - 居酒屋JAZZ(Music Video)

SANABAGUN. - 人間(Music Video)


■田我流 feat.stillichimiyaについて

田我流(でんがりゅう)*6はねえ

山梨を中心に全国的に活躍するラッパー。
2011年に公開された富田克也監督の映画「サウダーヂ」で主演を務めたことをきっかけに名前が広がり、2012年4月に発表したアルバム「B級映画のように2」でその評価を確固たるものにする。
2014年には地元一宮のラップグループstillichimiyaとしてアルバム「死んだらどうなる」を発表し、2015年にはバンドプロジェクト「田我流とカイザーソゼ」を始動。ヒップホップというジャンルを超えて、さまざまな音楽シーンで活躍している。
http://www.stillichimiya.com/
http://www.maryjoy.net/

今公開中の『バンコクナイツ』って映画にも出ています。
生まれもってのイケメンではないんだけど。
いい面構えしてるよなーっていつも思う。
しかも年々、どんどんいい顔になるんだよ...

好きになっちゃうよねこんなん(※そればっか言ってる

田我流のラップはねえ...
アツいです。とにかく、アツい。

この日も演ったんだけどね。
『あの鐘を鳴らずのは、、俺』とか。
『Saudade』とか。

心臓の底で、いつもなにかがコトコト共鳴するんだ。

その一方で。
こんな曲もあるんだよね...


田我流【MV】やべ〜勢いですげー盛り上がる

だめだもう、何度観ても笑うわ。
低予算万歳。
ひらがなリリック万歳。

こんなんライヴで演ったら、絶対盛り上がるでしょう。
盛り上がらざるを得ないでしょう。

黙ってたって、それなのに。
盛り上がること、必須なのに。

まーた、よく煽るんだ田我流が...

「俺らのライヴがどうなるかって、お前らわかってんだろうなー?」
って。
たっぷり、客のこと煽ってた。
おそらく、初見の客が半分以上だろ?って中で。

完全に、ハッタリかましてた。

で。気づいたら、客席にも降りてきてるし。
そんなん、うおおおおお!ってなるでしょう。
ならざるを得ないでしょう。

わたしの観た限り、あの日そこまでやってたアーティストは他にいなかったよ。
ライムスを除くと、私的ベストアクトでした。
字多丸さんも「ずるいライヴ」って言ってたもんなー

その一方で、チルい曲もあって。
「チルアウトできるHIP HOP」
「休みの日に流したいHIP HOP」
なんてまとめなんかがあったら、必ず上がってくるのがこの曲。


EVISBEATS【MV】ゆれる feat. 田我流

これも、すごかったよ。
客席にがんっがん、マイク向けるんだもん。
彼自身は、半分ぐらいしか歌ってなかった。
でもね...

みんな歌えんの。
なぜなら、この曲が大好きだから
歌えない人も、なんとなくそれっぽい声を上げるの。
なぜなら、この曲を大好きになったから

大合唱しながら、手上げながら、踊りながら。
みんな、いい顔してたなー
みんな、かわいかったなー

あーこれがアレか。
かの有名なアレか。

「いいバイブス流れてる」ってやつか。

たしかにあの場では、奇跡が起きてたよ。うん


クレイジーケンバンドについて

さすがにCKBは、説明不要でいいかな。
剣さんといえば、「イイネ!」でしょう。
Facebookなんかより、断然先駆けだからね。

有名どころでは、この辺やってた。


クレイジーケンバンド / タイガー&ドラゴン

剣さんて、今いくつなんだろ...。
相も変わらず、白スーツで。
相も変わらず、艶っぽい声でした。

「我々はフェス慣れしていないので...」
とか仰ってたけど、なんのなんの。
がんっがんに、盛り上がってたじゃない。

でね。
ライムスのイベントと来りゃあ当然、これを演らない訳にはいかないよねえ?


Rhymester&CKB_肉体関係part2

この誕生秘話については、前日のラジオで字多丸さんが語ってたんだけどね。

もともとクレイジーケンバンド
『肉体関係』っていうインストの曲があって
その上に勝手にライムスターがこう、
ラップを乗せて、再構築しちゃいました。という
 
(※ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル 5/13放送分より)

そうだったの???

わたしがこの曲を知ったときにはすでに、歌モノだったので。
vo.が剣さんメインのCKB ver.と。
RHYMESTER ver.があるのかと思ってた。

知らなかった!
これだからヘッズ見習いは...たはは


浅草キッドについて

大トリのライムスの前に、10分間漫才やったんだけどね。

これがまた危ない、ギリッギリのネタで。
平成生まれ置いてけぼりのネタで。

めちゃめちゃウケてたわー

放送できないものまで観られちゃう。って
ライブのいいところは、そこにもあるよね。


RHYMESTERについて

ライムスはね。
自分たちのステージに来る前に、すでに働きすぎなの。

客演5回もこなしてんの。

どんだけ、コラボ曲あるのよもう

「(出過ぎなので)我々が出てきて、ここまでありがたがられないイベントも他にない」
って、字多丸さんが言ってたけどね。
いやいや、ご謙遜を...

毎回きっちり、がっつりアゲていかれてたじゃない。

でね。
さっき、ブリーチデニムの上下着てた。って言ったけど。
自分たちのステージのときはやっぱさすがに、着替えてた。

でも、着替えても。
やっぱり、蛍光オレンジの上下なのね。
あっそれでも結局、80'sなんだ...っていう

あのお三方なので、十分かっこいいんだけどね!

セットリストは意外にも、新曲多めの構成でした。
字多丸さん曰く
「ニューアルバムも、そろそろ目処が立ってきた」
らしいんだけど。
その中から4、5曲は演ったんじゃないかなー?
さらっと演ってたけどこれ...

なかなか、勇気のある構成だと思うのですよ。
だって、誰もまだ聴いたことのない曲よりは、ね。
過去のヒット曲の方が確実に、盛り上がるでしょう。
約束されているでしょう。

あえてその選択はせずに、新しいもの見せるって。
よほどの自信とチャレンジ精神がないと、できないこと。

でね、でね。
まーたそれが、どの曲もかっこいいんだわこれが。
こんなん、新譜を期待するしかないよね。

旧作の中では、『人間交差点』『B BOYイズム』以外にはこの辺りを


RHYMESTER 『サマー・アンセム feat. 小野瀬雅生 (CRAZY KEN BAND)』

始まる前に、ね。
「この後、高速で飛び跳ねさせられるあの曲演るけど。
ついてこれますかーーーー!!!」

って、MCでがんがん煽られてね...
この曲はたしかに、お客も演者もたっぷり疲れる曲なんだけど。

ステージも、全力。
客席も、全力。
お互い全力で、走って、跳ねて。
ラップして、声上げて。

終わった後、お互いにはぁはぁ言いながら。
すごい疲れたね。
でも今たしかに、共有したよね。

って、なったんだよ。感じたんだよ。

これも、奇跡。
気持ちいい、奇跡。

さて。いよいよ、ラストがこの曲。


RHYMESTER 『ラストヴァース』

わたしはライムスの曲の中で、この曲がいちばん好きなんだけど。

ライヴだと内容が、ほら。
歌っているのは、まさに今このときのことでしょう。

もともと好きな曲なんだけど、ライヴで聴くと。
いつもに増してシンクロしちゃって。
感情移入の波がぐわああああっと来て。

そしてちょっと、泣いた。
泣きながら、笑ってた。

しかと、受け取ったから。
しあわせだったから。

これも、奇跡。


■全体を通して感じたこと

【感動したところ】
・キッズスペースの充実っぷり。ちょっとした児童公園並み。
・フェス飯なのに、フード・ドリンクが普通にうまい。フェス飯なのに、高すぎない。
・ダッツ様の新作もらえちゃった!無料で↓

www.instagram.com

【ちょっと残念だったところ】
・生ビールがなかった*7
・休憩所問題。喧嘩対策もあるんだろうけど椅子席が少なめだったので、けっこう直に地面に座ってる人が多かった。
・トイレ出た後の手洗い場がわかりにくかった。
・客席からステージまでちょっと遠かった。最前列から3mは離れてたと思う。
・『肉体関係』中のMummy-Dと字多丸さんのマイクの不調。半分ぐらい、ラップが聞こえなかった。
・フィメールラッパーも観たかったかなー?あっこゴリラとか

あーあと、このことは言っておかなければ。
ステージに向かって、写真とか動画撮ってる人多すぎ。
お前ら、いい加減にしろ!!!

WEBにも、入り口にも、アナウンスでも。
ダメだよ禁止だよって、さんざん言われたでしょう。
書いてあったでしょう。

あまりにもあまりにも、多すぎた。

君らのやってるその行為はね。
あなたの大好きなアーティストの著作権を侵してるんだからね!
あなたの大好きなアーティストに多大な迷惑をかけてるんだからね!!!


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

ライムスってさ、お三方とも確実に

若い頃よりも、今の方がかっこいいよね。

字多丸さんなんて、もうすぐ48だよ?
このフェス、めちゃめちゃ長丁場でね。
朝9時半からやってて、終わったの20時過ぎてたんだよ?

その間、何度も出てきて。
喋って、ラップして。
そのたびに。

むっちゃくちゃ、走って。
むっちゃくちゃ、跳んで。
むっちゃくちゃ、声出して。
がんがん動いて、がんがんアピールしてた。

年齢とか、かっこよさとか。
冒険とか、チャレンジとか。

もう、そろそろ大人にならなきゃだめ?
もう、そろそろ落ち着かないとだめ?
そろそろ、諦めなきゃだめ?
そろそろ、枯れなきゃだめ?
まだ、いける?大丈夫?

って。
わたしたちよく、不安になりがちだけれども。

まだまだ、いけるよ!
がんがん、現役だよ!!!

って証拠を、いくつもいくつも見せてもらった気がするの。

うん、元気出た。
ありがとう。

明日からまた、筋トレがんばって。
中身も磨いて。

いい男になって、いい女になって。
かっこいい人間になって。
がっつり生きて、いい歳の取り方して。

そしたら来年の5月は一緒に、どう?
あなたも、あなたも。

メジャー

メジャー

B級映画のように2

B級映画のように2

*1:HIP HOPファンのこと

*2:字多丸さん辺りがもっと素敵な言葉で語ってくれていそうなんだけど。ぐぐっても見つからなかったのでもしどこかにあったらごめんなさい。

*3:書いてないから、ダメだった。って訳では全然ないからね!単に、わたしとの親和性の問題。

*4:〜を代表する、〜を背負って立つ、みたいな意

*5:ベルベッティな声の方ね

*6:口の中で転がすと、いい音でしょう?

*7:スポンサーの関係も、もちろんあるよね...