どうも、あなたのぴのこです。
今回は、こちらのお話。
尚、この作品は、以下の気分のあなたにおすすめと考えられます。
①最近寒くて不感症気味なので、メンタルに喝を入れたい→Yes
②MAD MAXにはまった。または、ハイローにはまったクチである→Yes
③「お前を守ってやる」という台詞に酔えない。または、嫁姑問題でゴタゴタしている→Yes
その心は…
(※劇中の台詞については、いささか心許ない記憶に頼ったものであるため、正確ではない可能性が含まれます。ご了承ください)
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わたしね、これ何回か書いてるので。
いっつもおんなじ話ばっかりするしちゃうおばあちゃんみたいで申し訳ないんですけれども。
まあ、みんなそんなにそんなにわたしのことには興味ある訳ではないから。
憶えてないよね。
何度だって言います。言ってやる。
登場人物が少なくて。
台詞が秀逸で。
静かな映画が好きなんです。わたし
ね。ほら。
あーそういやなんか、そんな話聞いた気がするわー
って気がしてきたでしょう。
だって、言ってるもん。
ほんと、登場人物ってね。
7人以上、憶えてらんないの。
小説なんかでも、そうなんだけど。
登場人物が多すぎると、何回も何回も戻っちゃってね...
全っ然、内容が入ってこないの。
歴史ものや大河ドラマに興味が薄いのも、たぶんこのせい。
ということを、念頭に置いていただきまして。
まずは、こちらの予告編をご覧くださいませ。
やだもーう…
登場人物、めっちゃめちゃ多いじゃないですかー
こんなん、顔も名前も憶えてらんないよー
大丈夫 !
いっぱい出てくるけど。
話の筋に絡むような主要メンバーそこまで多くないです。
大丈夫 ! 網羅できる !
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あと、そうそう。
これ、三部作の完結編なもんでね。
途中からで、わかるかなー ? って。
ついていけるかなー ?
って、そこも心配でした。
予習まったくしないで。
なーんも考えないで、劇場に来ちゃったので。
全然、大丈夫 !
冒頭でしっかり、丁寧に説明してくれるから。
で、予告編観てるとね。
目に刺さる色もフォントも、びっくりですけれども
「宇宙最強の愛と復讐、ここに完結。」
「映画の面白さ、ここに極まる。」
「人類史上最大の映画叙事詩 ! 」
「映画の神様、降臨。」
いやいやいや...
正直ちょっと、言うことでかすぎじゃね ?
って思いません?
わたしは、思いました。
がっつり、思いました。
大丈夫 !
劇場出るときの「おもしろかったー !!! 」が、宇宙最強に極まってるから。
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アクションってひとことで言っても、いろいろあるよね。
これはインドのある王国の、三代に渡る壮大な物語で。
大がかりな戦闘シーンが数多く出てきます。
兄:バラーラデーヴァは、最新兵器にもの言わすゴリゴリ型なもんで。
民衆の犠牲も厭わないタイプなんだけど。
弟のシヴドゥは、正反対。
武器は、弓とか剣とか鉄槌とか鎖をぐりんぐりんに巻いた拳とか。
比較的、オールドタイプなんだけど。
一般人の犠牲は極力抑えて。
その代わり、頭を使って戦うタイプ。
なんというか、そうだなあ...
わりと、シヴドゥはね。
戦い方が、ゲームっぽいの。
相手の兵力はこれぐらいです。
一方、こちらは、これぐらい。
持ってる武器は、これ。
周りの地形は、こんな感じ。
さて、どうしますか?...
っていう。
しかも、これがね。
「にげる」のコマンドが、ほとんどない鬼ゲーなんだ。
象、牛、ダム、木、黄金像...そこにあるもの、なんでも利用します。
それがいちいち、バカでっかいの。
あるいは、アホみたいに大量なの。
これがね...クリティカルヒットがびっしびしキマって。
見ててとっても、気持ちいいんだ。
スカッとする。
正直、ツッコミどころも多いんだけどね。
シャンシャンシャン ! ぴゅんぴゅんぴゅん ! っていうあの、兄側の最新兵器のデザインとかね。
あるいは、兄が鎧を脱いだときの、筋肉むくむくむくー !!! とかね。
なんで矢が刺さってるのに、そんなにキレよく動けるんだよ?とか。
洋服が焼け飛ぶぐらいの業火で、なんで火傷ひとつないんだよ?とか。
なんかね...
多少設定ガバガバでも、おもしろさには影響ないみたい。
むしろ、ちょっとぐらい穴があった方が愛は深まるよね。
バーフバリ ! バーフバリ !!!
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なもんでね、この映画の魅力はもうね。
なんといっても、主人公シヴドゥ/バーフバリを演じるプラバースなんですよ。
彼の身体能力抜きでは、この映画は語れません。
正直、筋肉隆々な俳優ならもう、他にもいくらでも出てきます。
老人ですら、スーパーマッチョ。
でもね。
彼の滞空姿勢のうつくしさといったら、ない。
見とれます。
ほれぼれしちゃう。
戦闘シーンは、スローモーションを多用してるんだけどね。
高くジャンプして、大きく振りかぶったときのプラバースのうつくしさといったら、もう ! もう !!!
いつまでも、見ていたい。
あるいは、ぶわあああんっと飛び跳ねたあと。
着地するときの、足首のやわらかさ。
いつまでも、見ていたい。
あるいは、弓を引くとき。
馬に乗っているとき。
牛( ! )に乗ってるとき。
象の鼻( !!! )に乗ってるとき。
そんなシーンでの、姿勢のよさ。ブレなさ。
いつまでも、見ていたい。
デーヴァセーナ姫と三本の矢を引き合うシーンなんか、もう ! もう !!!
ぴーんとしていて。
正面からでも、うつくしい。横向きでも、うつくしい。
テンポのよい、ダンスを見ているみたい。
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さて、インド映画といえば、「ナヴァ・ラサ」ですよね。
インド映画に含まれるべき9要素。
・色気:ラブロマンス
・笑い:コメディ
・哀れ:お涙頂戴
・勇猛さ:アクション
・恐怖:スリル
・驚き:サスペンス
・憎悪:敵役の存在
・怒り:復讐
・平安:ハッピーエンド
これ、前にも書いたか。書いたね。
いいのいいの。
書かないと、わたしが忘れちゃうから。
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なので、当然。
ラブロマンスも、あります。
シヴドゥが恋に落ちるシーンがまた、うつくしくてね。
白い布がはらり、となるあのシーンね。
御簾越しのお姫様に恋をした、平安時代の殿方に通じるものがありますね。
チラリズムって、古今東西あるあるなんだー
でも、そのあとの展開はむちゃくちゃ早いです。
勝気なお姫様は、強くて勇敢な心ある男が好き。
なので、彼の強くて勇敢で心あるところを見せればいい訳で…
恋の駆け引きだの、鞘当てだの。
そういったものがほとんどなくて。
お姫様、わりとさっさと恋に落ちます。
でも、見てるわたしたちもね。
あっという間に、彼の虜になります。
わかりやすく、スピーディに進行していくので。
そういう意味でも、スカッとするんだ。
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さてお姫様、めちゃめちゃきれいです。
インドのお姫様ってさ…
なんであんな鼻ピとかへそピとかしてても、優美なのかね。
(※フィメールラッパーがやったら、やいやい言われるのにさー
前回のヒロイン、女戦士アヴァンティカは、わりと細身だったけどね。
今回のヒロインデーヴァセーナ役のアヌシュカ・シェッティはね…
わりと、豊かな女性です。
その辺りも、インドのお姫様感が極まってて、よい。
とても、よい。
腰まわりも肩まわりも豊かで、よい。
とても、よい。
でも、豊満ふくよかさんだけれども。
めちゃめちゃ、動きます。戦います。
たとえば、白鳥の船上でのダンスシーン。
おそらく、船の揺れを表現した振り付けなんだと思うんだけど。
右へ左へ、大きく傾ぐシーンがあるのね。
そのうつくしさもまあ、然ることながら。
あんなに大きく傾いておきながら倒れないってさ…
体幹やばい。只者じゃない。(※只者じゃない
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加えて、デーヴァセーナはとっても勝ち気なお姫様なのでね。
旦那のお母さん(=国母)に対して。
ちょっとおまえ ! 言い方 !!!
ってなるぐらい、びっしびし食ってかかります。
わっこの嫁めんどくさい…
めんどくさいんだけど。
彼女の怒りというのは、正しくて。
女を人形扱いする者に対して、怒る。
王権奪還を号令するときだって。
自分やシヴドゥのためというよりは、民のことを考えてのことなのね。
お母さんも妻も大事にしたい、シヴドゥ。
間に挟まれてさあ、どうするんだろう...
ってところがまた、見所なのね。
そなたが悪い
切り落すべきは男の指でなく
首だ
ぎゃああああ !!!
バーフバリ ! バーフバリ !!!
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あとね、あとね。
よくほら。
プロポーズとか、告白のシーンとかでさ。
「一生かけて守ります」
って台詞があるでしょう。
一見甘い言葉だけどね、冷静に考えてみると。
守る?何から?
って思いません?
わたしは今までずーっと、思ってきました。
そんなもん、わたしだって守りたいわ。
守らせてくれよ。
(うわっこれわたしも十分にめんどくさいわ...)
でもね。
人生の困難って、老若男女関わらず、見境なく降ってきます。
そのときに大変な思いをするのは、お互いさま。
ツキがあるとか、不運だとかあるけれど。
だから「”何から”守る」って、今までは漠然としすぎてたと思うのね。
はい。この映画。
この辺りも、明確にしていきますよ。
これより私はそなたのものだ
母に教えられた正義をもって
そなたの貞節と尊厳を傷つけないことを誓う
尊厳か...なんとも王族らしい。
でも、それがいちばんかも。
今日び、女性はか弱い存在ではないので。
外歩いてても、命が危険にさらされることってそんなにないけれど。
尊厳を侵されることは残念ながら、ちょいちょいあるもんね。
女だから、男だからじゃなくて。
相手の尊厳を守るって、すごく大事なことかも。
人間として。
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さて、王子と姫の話をさんざん書いたけどね。
他のキャラクターも、とても魅力的です。
たとえば、奴隷のカッサッパ。
わたしは彼が大好きです。
コメディパートとお涙パートは、彼の演技が与するところが大きいように感じたなー
身分を隠して旅をしているときの、彼のおどけたお芝居には客席みんなで吹いてたし。
最後に岩の上で王座の姿勢を取らせるところとか。
小さな足を自分の頭に押し付けるシーンとか。
涙と鼻水が止まらなかったよ...わたし。
奴隷として、長年王家に仕えて、王子の側にいた者として、ね。
カッサッパにはカッサッパの、ドラマがあるの。
あるいは、国母:シヴァガミもね。
むちゃくちゃ発言権が強くて、彼女の言うことは絶対なんだけど。
常に彼女は正しい判断をしてきたのね。今までは
そんな強い彼女が判断を誤ると。
あっという間に、国は転落するでしょう。
自分の利益だけ考えることも立場上、できたはずなんだけど。
マヒシュマティ王国繁栄のために。
そして、国民のために。
何がベストか、という正しい判断をしてきたのね。今までは
そして、何が正義かということを。
自分の子どもたちにも、しっかり教えてきたの。
だけど、今回の彼女はね。
いくつかの判断ミスをします。
それに対して、周囲の正しい者が忠告しようとするんだけど。
なかなか、耳を貸すことができない。
ひいては、陰謀にも加担することになるんだけど。
そもそも、その判断ミスのきっかけってね。
「実の息子に対する申し訳なさ」から来ているんだよね...。
なんだそれ、切ねえええ
政治家として、母として。
シヴァガミにはシヴァガミの、ドラマもあるの。
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でね、でね。
これ観たの、実はけっこう前なんだけどね。
バカでっかいものいっぱい観すぎて、IQ3ぐらいになってる。インド映画最高。
— ぴのこ a.k.a ヘッズ見習い (@pinocorita) 2018年1月16日
だって母の願掛けを成就させるため、荒ぶる象に鼻から飛び乗ってカレー粉かけて黙らすとかちょっとなに言ってるかわかんないでしょう。最高, 最高 and 最高。
— ぴのこ a.k.a ヘッズ見習い (@pinocorita) 2018年1月16日
語彙力奪われて、なかなか筆が進まなかった。
そういう類いの、映画です。
普段わたし、あまりこういうことって言い切らないんだけどね...
これは絶対、劇場で観るべきです。
バカでっかいものは、バカでっかいスクリーンで観るべき。
腹に来るビートは、劇場音響に委ねるすべき。
歌あり、ダンスあり、ドラマあり、アクションあり。
あっという間の146分後には...
もれなくあなたも、こちら側だよ。
バーフバリ ! バーフバリ !!!