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うちのシナプスだって、本気出せば手をつなげる。

ごはんとお酒以外も上手に思い出せるよ!ということを証明する実験。尚、嫌いな作品をdisるほどのカロリーは残ってません。

『聲の形(2016)』に関する記憶

そんな訳で、今回は『聲の形』です。

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って、言うてもわたし、そこまでアニメを観てきている人間ではないので。
アニメに関しては、かなり素人です。
この原作のコミックも、2巻までしか読んでなかったし。
お手やわらかに。何卒、何卒。


映画『聲の形』 ロングPV

尚、この作品は、こんな気分のあなたにおすすめと考えられます。

①『君の●は。』があまりピンと来なかった→Yes
②2●時間テレビの障害者ドキュメンタリー企画がどうしても好きになれない→Yes
③実は、自分のことがあまり好きじゃない→Yes

あ。ただね。
この作品には、けっこうリアルないじめ表現が出てきます。
強烈なトラウマのある人は、避けた方が吉かと。

その心は...


の、その前に。
わたしは、とある理由で1級身障者なんですけども。
障碍者」「障がい者」という表記(と、その表記になった経緯)が、
すげーすげー大嫌いなので。
このエントリーの中でも「障害」「障害者」で統一します。
ご理解ください。

では、さてさて。

そこで諦めてしまうのは、あまりにもあまりにももったいない。

君の名は。』めちゃめちゃヒットしてますね!
映画館がここまで混雑するのを見るのは...何年ぶりだろう?
わたしが映画を観るときは、お客さんが10人以下とかよくある話なので*1
ここまで映画館が繁盛していると、単純にうれしくなっちゃいます。

いいぞいいぞー!もっとやれ

とは言うものの。
わたしは実のところ、新海作品があまり好きではないので。
君の名は。』は現時点でまだ、観てないんですよね...。
周囲の観てきた人たちが口を揃えてこう言うのも、
ちょっと引っ掛かってます。

「もっと若い頃に観てたら、もっと良かったかもしれないけども...」

じゃあねえじゃあねえ...
大人にもしっくり来るアニメを紹介しようじゃないの!

単なる感動ポルノでも青春イチャコラでもない

「感動ポルノ」とはね、もともとこの方の造語のようです。

障害者は感動ポルノとして健常者に消費される - ログミー

ね。ちょっと、やましい気持ちになるでしょう。
今までも、無意識に彼らを傷つけたり、
嫌な思いをさせたりしてきたのかもしれない実は。
これはちょっと、意識を変えていかないと。

たしかにこの作品は、聴覚障害の女の子が出てくる話ではあるんだけど。
「聞こえないのに●●できるなんて...!!!」といった類の感動ネタではないです。
全然、まったく。

この作品の何がすごいって。
障害者の彼女が、まったく神聖視されていない。ということなのね。

すごく、普通の女の子です。
ちゃんと、彼女の欠点も描かれているし、失敗もする。
そのせいで、周囲が困惑したり、迷惑を被っている様もちゃんと、
描かれています。

すごく、普通の女の子です。
ただ、「聞こえない」というだけ。

障害者を扱った作品で、こういう描き方ができているものは貴重なのでは?

もちろんね。いじめは、許されざる卑劣な行為です。
いじめられた側は、一生忘れることができないし。
何年も何十年も経っているのに、いまだに夢に出てきて、
叫びながら飛び起きたりするんだもの。

が、この中でいじめが発生した経緯も、ね。
観ていると、こういうこともあり得るかも...って気がしてくるんです。
すっごく、リアル。他人事じゃない。

青春映画ではあるけれど。
やれくっついた、やれ離れたっていうだけの、安易なお話じゃないんですよね。
だって、恋愛の比重が高かったらこれ、一気にリアリティを失くすでしょう。
「謝って済んだら、ケーサツ要らん!!!」ってなるでしょう。

ここからここへは恋愛感情があるのかな?って匂わすシーンはあるんだけど。
あくまで、匂わす程度。
なので、大人向けなんです。

なんかリアリティの話ばっかしてるけども。
それが弱いと、「んなことあるかーい!?」ってツッコミで
一気に離れちゃう。のめり込めなくなっちゃう。

大事だと思うんだよ、リアリティって。
特に、大人は。

それぞれの、自己肯定

「私は、私が嫌いです」って西宮言ってたけどさ
... ...俺も そーだし人のこと言えないけどさ
俺は西宮には西宮のこと
好きになってもらいたいよ

そうなんです。
出てくる子たちはみんな、「私は私が嫌い」。

なので、絶望したり。
変わろうとしたり。
今まで持っていなかった強い絆を作ろうとしたり。
熟考した結果、このままでいよう。って結果になったり。

ここがね。
みんなお手々つないで同じ結論に至らないところがいいんだよね。
あなたはきっと、誰かに感情移入するでしょう。
そしてたぶん、誰かにはイライラする。

で、ポスターもあるけれども...この台詞ですよ。

君に、生きるのを手伝ってほしい

ぐはああああ
これこれ。すごい台詞。
「自分のことが嫌い」って相手のこと、存在肯定しながら。
「君」の必要性も愛情も未来への希望も、全部ぽろっと伝えちゃってる。

こんな台詞、よく浮かぶよなあ...。
すごいなあすごいなあ...嫉妬するなあ...。

京アニは日本の宝!(※何を今さら

はずかしながら、わたしね。
アニメにおける「演技」って、声優のものだと思ってたのね。
今回、びっっっくりした。
アニメって、こんなに表情豊かにもできるんだ!!!
今まで知らなくて、ごめんなさいごめんなさい。

特にわたしが感動したのは、ね。
高校生になった石田が、硝子ちゃんと再会したシーン。
あの硝子ちゃんの表情に、彼女が感じた戸惑い、不安、怯え、愛想笑い...
全部出てる。

完全に、女優です。名演技。

永束くんも、いろんな顔してたよね。
怒る前にブレブレになるとことかすごい。
目がコロコロ変わって見飽きないし。
さすが、コメディアン。名演技。

あとね、あとね。
おそらく、絵はきれいなんだろなーってことは、
観る前から予想はできてたんだけど。
カット割りが超絶かっこよくて、驚いた。

青空を大きめに切り取るシーンが多いんだけど。
会話をしているのに、あえて一人ずつしか映さなかったり。
定点観測的な画で、季節の移り変わりを感じさせたり。
印象に残るカットが、めちゃめちゃ多いんです。

すごいね、アニメって。
こんなこともできるんだ!
今まで知らなくて、ごめんなさいごめんなさい。

じゃあ、漫画と較べたらどうなの?

否定的な感想でよく見かけたのが、ざっくり2パターンで。
聴覚障害の子の話なのに、なんで字幕版が追いついてないの?っていうのと、
原作と比較してがっかり...っていうパターン。

前者に関しては、わたしも同意です。
内容もまあ、そうだけど。
せっかくこんな素晴らしい映画だからこそ、という意味もあって。
なるべくいろんな人が観られるように、準備もしておいてほしかった。
ざんねーん

後者については...
わたしは、漫画の中ではいじめ表現がもっとエグかったように記憶しているんだけど。
なんせ、ほら。2巻までしか読んでないので。
7巻までの作品を、ぎゅぎゅっと2時間強に詰め込んだら、
割合としては、あんなもんかな?
とも感じました。

たしかに、誰々が〜するための理由が薄い!っていうのは、方々に転がってた。
でも、7巻分を2時間強に凝縮したら、どうやったって限界はあるような...
割合としては、あんなもんじゃないかなー?
むしろ、原作のイメージを大きく変えることなく、よく繋げたな。という印象。
もっと酷いの山ほどあるもの...。*2

で。もっと深く知りたい!って思ったら原作の漫画の方を読んでみたらいいよね。
出て来ないキャラやエピソードもあるみたいだし、謎も多いし。
気になるのでわたしも、コミック全巻揃えてしまいました。
そういう楽しみ方があっても、いいと思うんだ。


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ふむふむ、わかった。
ま、DVDふが出たら観てみるかな。って思われたかもしれないですけれども。
これは絶対、劇場で観ていただきたいーーー!!!

激女のあの音響で観たときと、お家のテレビだと。
カタルシスの感じ方がまったく変わってくると思うんです。
ぜひ、公開中に。
ぜひ、劇場まで足を運んでいただきたく。

あと、アニメもっと観ますねわたし。

*1:平日とかなので特に、ね...。

*2:実写版『寄生獣』のこととかたまには思い出したげて...